感謝が自然にできる人は幸せですが、多くの人は目先の雑事によって煩悩に惑わされる日々を送っています。日々の小さなストレスがたまると、いつしか感謝する心さえ鈍ってしまいます。
そこで、日々の感謝の修行「感謝行」により、心を澄まして喜びいっぱいに暮らすことが大切です。
1日1回の感謝の祈り
朝目覚めてから、「感謝の祈り」を実践すると、その日一日が喜びに包まれて、快活に暮らせます。「感謝の祈り」は、目の前の対象物は神棚でも、仏壇でも、お水でも、何でも構いません。大切なのは、心から感謝の祈りを捧げることです。そこには3つの要点があります。
①生命の源への祈り
生命の営みは、自然界の水と火と風のお働きとつながっています。水がなければ地上のすべての生命は死滅してしまいます。同じく太陽がなければ、生命活動はできません。さらに空気がなければ、動植物の1つ1つの細胞も死んでしまします。
毎日、生命の根源のお働きに感謝させて頂きたいです。
②ご先祖への感謝
2人の親がいなければ、自分はこの世に存在していません。その親にもそれぞれ父母が、全部で4人の親がいました。3代遡ると8人の親がいました。以下10代前までの親の数とその合計です。10代遡ると1,024人の親がいることになります。
さらに遡り、40代前で約1千年遡ると、信じられないことですが1兆984億3788万5952人の親がいたことになります。もちろんそれほど多くの人口が当時あった訳ではなく、数学の計算上は、それだけ多くのご先祖様の遺伝子が私たち一人一人の細胞に刻まれていることは事実です。だから人類は兄弟姉妹というのは、本当の事です。
ともかく大切なことは、自分の生命は多くのご先祖様あって、今日生かして頂いていることを思う時、ご先祖様に手を合わせるのは、自分の生命の根源に感謝することです。名前も顔も知らないけど、たくさんのご先祖様へ感謝することは大切です。
③共に生きている人への感謝
現在、自分が生きているこの世で共に暮らしている人がいるお陰で、毎日結構に暮らせます。家族や親族、職場の人たちやお得意様、お客様、恩人、友人など、共にたすけ合って暮らしている人々へ心から感謝の祈りを捧げることが大切です。
この時は、感謝だけではなく、相手の平穏無事を祈り、さらにお世話になるだけでなく、お返しさせて頂く気持ちを込めてお祈りしたいです。
感謝行の所作
家の中で1日1度の感謝の祈りを捧げるだけではなく、外に出た時にもいたるところで感謝行を行うと、物事がどんどん上手くいきはじめます。
①神仏への合掌
日本の国は、地域の至る所に神社や仏閣や諸宗教の参り所、道端にはお地蔵様、お大師様、観音様、そのた諸々の八百万の神々が祀られています。
どんなものが祀られていようとも、その神様や仏様のいわれを詳しく知らなくても、そっと手を合わせて、「お陰様で有難うございます」と感謝します。それは、天然自然の法則や、宇宙の営みに対する感謝で、根本的な大いなる存在(サムシンググレート)への感謝となります。特定の宗教宗派を越えて、多いなる存在を敬い尊ぶ心が大切です。
②場所への礼
日本人は、昔から聖域に入る時には礼をして入っていました。例えば、神社の鳥居をくぐる時の礼がそれですが、それ以外にも他家を訪問した時や、武道場や野球場や活動する場に対して礼をして入り、礼をして退出する所作です。これは、場所に対する感謝で、「お陰様で有難うございます」と、頭を下げます。この所作は、見た目にもとても美しいものです。
③お礼を述べる
一膳の食事にも様々なお陰様の働きがあります。命を捧げてくれた生き物たちへの感謝はもちろん、食卓へ運ばれるまで様々な人たちの陰の働きがありますが、そのことに対して食前食後に合掌をして「お陰様で有難うございます」とお礼を述べます。
食事に限らず、人様のお働きを感じたら、その人に対して「有難うございます」と言葉でお礼を述べることが大切です。お礼を言われた人は、それだけで自分の労苦が報われるからです。一事が万事で、知らない所にある様々な陰のお働きを感じたら、「有難うございます」とお礼をいうことで、自分も人も幸せになります。
感謝をすると守られる
「感謝行」をすると幸運がどんどん巡ってきます。自分の力では到底できないことも、様々な守護を受けて、物事が上手くいくようになります。
感謝があると、八百万の神々の守護を受けることができます。しかし、感謝がない時、その守護が途絶え、様々な問題やトラブルが発生します。
問題やトラブルや、人間関係のもつれは、感謝がない時に発生します。それは偶然ではなく、自分の心の様相がそのまま現象に映し出されたものです。
お互いに感謝し合う人間関係にはトラブルは起きません。仕事に感謝していたら、大難は小難に、小難は無難になるように守護されます。
特定の宗教や宗派に属していても感謝がない信仰者には神仏のお加護は消えてしまい、逆に特定の宗教に属していなくても、毎日感謝して暮らす人は常に神仏から守られてます。
すべてはのさり(天の恵み)
良い事も悪い事も、天の恵み「のさり」と受け止め感謝する。それは、究極の「感謝行」です。人生の舞台には様々な出来事が起こります。それを「のさり」として受け止めて行くと、たとえその時は悪い事のように思えても、逆にそのお陰で素晴らしい結果を引き寄せるようになります。
日々「感謝行」を実行すれば、どんな人も幸運にのさるようになります。